2007年12月31日
医師がキャリアを築くということ (3)
少し後になってわかってきたことですが、これは多くの外資系の企業で一般的に採用されている社員のキャリア形成の方法論です(後述するように、一部では趨勢は変わりつつあるようですが。外資系転職求人サイトの[ダイジョブ Daijob.com]でそのものずばりのエピソードが記述されています)。
5年、10年といった長いスパンでのゴールを設定することで、そのゴールに到達するためにはいつまでに何をしなければならないかが明確化されるというのが、この、いわゆる目的合理的キャリア形成の正当性の根拠となっています。
例えば、10年後に米国本社でマーケティングのチームリーダーになっていたいという目標を設定したとします。
資格としてMBAが必要なのでいつからいつまでの期間に留学しなければならず、そのためにはいつまでにTOEICで700点程度の英語力はついていなければならない。
日本法人でも主力製品のマーケティングチームに配属されて国内での経験を積むことが望ましいし、そのためには現在関わっているプロジェクトは来年の第3四半期にはひと段落していなければならない。並行して短・中期の米国本社出張をして人脈作りと適性の判断もしておくべきであろう――といったように、長期的目標が中期・短期の目標にブレイクダウンされていき、短期の目標までが明確化されるというわけです。
たしかにこのやり方によって、近視眼的に目標を定めるよりも説得力のある自らのキャリアパスを作れるような錯覚には陥ります。
特に医者の身で外資系製薬会社に身を置くことになった場合、免疫が無い分だけこうした目的合理的キャリア形成に対して強迫的になってしまう危険があるかもしれません。
→医師がキャリアを築くということ (4)
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