2009年12月29日

メガファーマ vs スペシャリティファーマ (2)

なので定義次第ではあるのですが、僕が籍を置いたことがある会社はすべて世界での売り上げがトップ10に入る製薬企業なので、一般的な認識としてはどれもメガファーマであると言ってもよいでしょう。

ただ、日本法人の社員数が10数名といった規模の会社の面接は受けて、受かったり受からなかったりしたことがあるので、そこで聞いた話も参考にして、製薬会社の規模と、製薬業界での医師のキャリア選択に関する私見を述べさせていただこうと思います。

結論から申し上げると、規模の小さな製薬会社でキャリアをスタートし、メガファーマに移るというキャリアパスは、良い選択であるような気がします。

メガファーマは個々の社員のrole & responsibilityが明確であるがために、時にプロジェクトの運営が官僚的になりがちです。
チームメンバーが、自分の職域を越えた仕事については手を出せない、もしくは出さない、といった事態がしばしば起こりえるのです。

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このため、開発にせよマーケティングにせよ安全性管理にせよ、プロジェクトの初めから終わりを見渡して仕事をすることが難しく感じられることがままあります。
プロジェクトの初めから終わりまでを見渡すのは、プロジェクトマネージャーと呼ばれる人たちの職責で、彼らとともに働くことで多かれ少なかれマネージメントのスキルや知識は得られるのですが、かなり意識的に貪欲さを発揮しないと、製薬の仕事全体に関するパースペクティブを獲得することは難しいように思われます。
メガファーマの日本法人においては、特に医師社員は専門性を期待されているので、受動的に仕事をしていると、いわゆる専門馬鹿になってしまうリスクがあります。

専門性を深彫りしていって、エキスパートとしてのキャリアを追求するという選択肢はもちろんアリなのですが、全体を把握した上で専門性を高めた方が、キャリアに奥行きが出てくるのは自明であるように思われます。

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コメント一覧

1. Posted by vzave   2010年01月01日 10:19
石動先生 貴重なアドバイスをどうもありがとうございました。ちなみに私が、石動先生はメガファーマとニッチファーマと両方の勤務経験があると勝手に誤解していたのは、先生が「かつて勤務していたA社では候補薬をじっくり育てていくやり方、B社では絨毯爆撃のように候補薬をテストして脈のなさそうな物については、早めに見切りを付けて他社に捌いてしまうやり方」といった内容の記載をされており。私はメガファーマというものは全てB社型で、A社型は中堅規模の会社だと勝手に思い込んでいたからです。しかしメガでもA社のようなやり方をするところがあるのですね。そのような点も含め非常に興味深く拝読いたしました。

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自己紹介
石動(いするぎ)アキ

外資系製薬企業勤務。部長待遇。♂。

大学病院とその関連病院で臨床中心に仕事してましたが、転機が訪れ、転職を果たして5年目に入ります。

臨床開発、メディカル・マーケティング、安全性管理と経験を積み、2007年からは国際共同治験のコーディネートがメインの仕事になってましたが、2008年4月に4回目の転職を果たしました。

愛妻と愛息2人との4人暮らし(+猫2匹)。

【民間医局】ドクターエージェンシーシステム
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