製薬会社に転職する医師と医局との関係
2007年12月18日
製薬会社に転職する医師と医局との関係 (5)
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大学病院に勤務する医師が製薬会社に転職しようとする場合、どのタイミングでどのように教授にそれを切り出すか。
これは医師の転職の最大のヤマ場といっても良いパートです。
転職してからもいくつかヤマはありますが、こと転職前ではここが最大の難関です。
僕の最初の(大学病院→製薬会社の)転職時には、間に外資系のヘッドハンターが介在していました。雇ったのは転職先の製薬会社側で、このヘッドハンター氏が僕に白羽の矢(の1本)を立てたのです。
普段は外資系企業のマネージャークラス以上の人材のヘッドハンティングを主業務としているというこの業者ですが、後になって話を聞いたところでは、こと医師のヘッドハンティングに関しては手を出せる領域は多くはないのだということでした。
通常のヘッドハンティングは同業他社、もしくは異業種の同ポストの人材を引き抜くわけで、時には彼らは引き抜かれる側の会社との交渉にも臨むのだそうですが、大学病院の医師の製薬会社への引き抜きとなると、製薬会社が挙げた条件に見合う人材をピックアップし、接触して、転職の意向が確認された場合にそれを依頼主に伝えるところまでで彼らの仕事は完結してしまうのだといいます。
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僕の最初の(大学病院→製薬会社の)転職時には、間に外資系のヘッドハンターが介在していました。雇ったのは転職先の製薬会社側で、このヘッドハンター氏が僕に白羽の矢(の1本)を立てたのです。
普段は外資系企業のマネージャークラス以上の人材のヘッドハンティングを主業務としているというこの業者ですが、後になって話を聞いたところでは、こと医師のヘッドハンティングに関しては手を出せる領域は多くはないのだということでした。
通常のヘッドハンティングは同業他社、もしくは異業種の同ポストの人材を引き抜くわけで、時には彼らは引き抜かれる側の会社との交渉にも臨むのだそうですが、大学病院の医師の製薬会社への引き抜きとなると、製薬会社が挙げた条件に見合う人材をピックアップし、接触して、転職の意向が確認された場合にそれを依頼主に伝えるところまでで彼らの仕事は完結してしまうのだといいます。
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2007年12月15日
製薬会社に転職する医師と医局との関係 (4)
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このような事情から、製薬会社は、その企業活動のほぼ全局面において大学病院と良好な関係を維持する必要があります。
このことが、製薬企業に転職したいと思っている医師にとっても、それを受け入れる側の製薬会社にとっても、ジレンマとなりえます。
製薬会社が転職してきて欲しいタイプとレベルの医師は大学病院にいます。
しかしその大学病院は、製薬会社にとって重要なカスタマーでもあります。
製薬会社としては、カスタマーから強引に引き抜くような形で人材を獲得するようなことはしません。
その人材がどれだけ有能で、本人がどれだけ転職に前向きであったとしてもです。
学界に、そして当局に対して大きな影響力をもつ医大、医学部の教授を敵に回してまで採用する価値がある人材など存在しないといってよいのです。
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しかしその大学病院は、製薬会社にとって重要なカスタマーでもあります。
製薬会社としては、カスタマーから強引に引き抜くような形で人材を獲得するようなことはしません。
その人材がどれだけ有能で、本人がどれだけ転職に前向きであったとしてもです。
学界に、そして当局に対して大きな影響力をもつ医大、医学部の教授を敵に回してまで採用する価値がある人材など存在しないといってよいのです。
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製薬会社に転職する医師と医局との関係 (3)
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開発で言えば、治験が実際に走り出す遥か前から、KOL(キー・オピニオン・リーダー)との接触は始まります。
治験のデザインが日本の実情に鑑みて可能なものであるというKOLのお墨付きが、当局や治験実施施設に対して必要ですし、その薬剤がそもそも開発に値する市場性を有しているかどうかという評価には、KOLの意見が大きく影響します。
治験では、疾患領域にもよりますが、大学病院とその関連施設を中心に患者を集められた方が一般にデータの質は高く、治験の成功確率が高まると言われています。
無事治験が成功し、厚生労働省の承認を経て発売に漕ぎ着けた後は、大学病院で多くその薬を使用してもらうことが売り上げの最大化につながります。
また、その薬を生かしも殺しもする臨床研究を行うのは、ほとんどの場合は大学病院を中心としたネットワークです。
万が一その薬剤に安全性上の疑義が生じた場合、厚生労働省が調査班を編成することがあります。そうした研究班のメンバーの大半が大学病院の教授で占められることは、昨年のタミフルの件などを思い出していただければご理解いただけることと思います。
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無事治験が成功し、厚生労働省の承認を経て発売に漕ぎ着けた後は、大学病院で多くその薬を使用してもらうことが売り上げの最大化につながります。
また、その薬を生かしも殺しもする臨床研究を行うのは、ほとんどの場合は大学病院を中心としたネットワークです。
万が一その薬剤に安全性上の疑義が生じた場合、厚生労働省が調査班を編成することがあります。そうした研究班のメンバーの大半が大学病院の教授で占められることは、昨年のタミフルの件などを思い出していただければご理解いただけることと思います。
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2007年12月06日
製薬会社に転職する医師と医局との関係 (2)
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転職して「こちら側」から眺めてみると改めて実感しますが、大学病院の医局と、製薬会社の関係というのは非常に緊密です。
医療機関とは製薬会社にとってすべからく顧客(カスタマー)であり、大学病院ともなれば、仮に世間的にはあまり名声がない大学であっても上顧客にランクされます。
この場合のカスタマーとは、製品(薬剤)の買い手というだけの意味ではありません。
医師であるあなたが製薬会社に転職した後、臨床開発を行うにせよ、マーケティングに携わるにせよ、安全性管理部門で働くにせよ、大学病院との連携やキー・オピニオン・リーダー(KOLと略されることが多い。大多数が大学病院教授です)のマネージメントは仕事をしていく上で大きな軸になります。
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この場合のカスタマーとは、製品(薬剤)の買い手というだけの意味ではありません。
医師であるあなたが製薬会社に転職した後、臨床開発を行うにせよ、マーケティングに携わるにせよ、安全性管理部門で働くにせよ、大学病院との連携やキー・オピニオン・リーダー(KOLと略されることが多い。大多数が大学病院教授です)のマネージメントは仕事をしていく上で大きな軸になります。
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2007年12月02日
製薬会社に転職する医師と医局との関係 (1)
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これは二極化しているようです。
医局とは完全に切れて、製薬業界の人になってしまうのがひとつのあり方です。製薬会社を辞めて臨床や研究に戻ることになっても、当然自分でポストを探すことになります。
医局の影響力が年々減弱しつつある昨今、このやり方が日本においてもやがては主流になっていくのかもしれません。
しかし、現時点ではまだ、転職しようとしている医師が大学の医局に属している場合は、ボスである教授の許可、というか承認のもと、転職できた方がベターです。
また、受け入れる製薬会社側のスタンスもさまざまですが、ドライなイメージがある外資系であっても、日本の事情を心得ている会社ほど、医師が出身医局と良好な関係を保ったまま入社してくることを望む傾向があります(僕の場合、最初の会社からは、あちらから声をかけてきたにも関わらず、最終的には「円満退局」してきてくれなければ採れないと言われました)。
医師が入社後に果たす役割を考えてみれば、こうした製薬会社側の姿勢は当然のものかもしれません。
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また、受け入れる製薬会社側のスタンスもさまざまですが、ドライなイメージがある外資系であっても、日本の事情を心得ている会社ほど、医師が出身医局と良好な関係を保ったまま入社してくることを望む傾向があります(僕の場合、最初の会社からは、あちらから声をかけてきたにも関わらず、最終的には「円満退局」してきてくれなければ採れないと言われました)。
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